来週「コウノドリ」の第3話で風疹をやるそうです。『TBSテレビの新ドラマ「コウノドリ」と厚生労働省がタイアップ!』(厚生労働省)とのことで、綾野剛さんの写真が入った啓発リーフレットも公開されました。コウノドリ効果で抗体検査やワクチンの費用助成の利用者が増えるのではとかなり期待しています。

ところで先天性風疹症候群の三徴には「心臓病」「白内障」「難聴」がありますが、言葉が並んでいるだけでは状況がいまいちイメージしにくいのではないでしょうか?そこで私のケースを簡単に紹介したいと思います。

私は1989年生まれで、妊娠初期に母子感染しました。母親は顕性感染で、全身に及ぶ発疹と発熱、リンパ腺の腫れの症状がありました。病院にかかりましたが、風疹ではないといわれそのまま出産に至りました。

生まれてすぐに心雑音があることが分かり、精密検査の結果、心室中隔欠損症と診断されました。自然治癒する可能性が高いということで特に治療は行われませんでした。

生後3週間で左目が黒目の半分以上白く濁っていることに親が気づき、大学病院の眼科を受診しました。先天性白内障との診断を下され、手術をしなければ失明すると聞かされたのが生後1ヶ月のことです。

手術は、濁った水晶体を取り除いて瞳孔を形成するもので、この時点では眼内レンズは挿入していません。乳幼児の場合はある程度成長してから眼内レンズを入れることが多いのです。それまでは無水晶体眼なのでキャタラクトレンズという白内障術後用の分厚い眼鏡をかけます。昔の眼鏡は厚みが1センチほどありました。

入院期間は1ヶ月で、当時の大学病院は2日に一度4時間の面会でした。入院期間中に心臓と目のことから先天性風疹症候群と診断され、耳の障害についても告知があったそうです。この時点で重度難聴だということが判明し、生後10ヶ月頃から補聴器を装用し始めました。

当時はインターネットで簡単に調べることのできない時代でもあったので、目が見えず耳も聞こえないということを知って両親は絶望したそうです。母はこのときの絶望を今でも鮮明に覚えているらしく、風疹だと分かっていたら産めなかったかもしれないと言われたことがあります。

私はCRSのサバイバーとして、二度と風疹の大流行を起こさないために一人でも多くの方に風疹の予防接種を受けてもらい、赤ちゃんを風疹から守ってほしいと願っています。また、感染症によって病気や障害を負ったり命を失ったりするリスクがあるということ、そしてそれは誰かの現実になっているという事実を踏まえた上で、ワクチンを打つか打たないかの選択をしてほしいと思っています。