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年別アーカイブ: 2017年

目や耳に障害を持っている人が職場で快適に過ごすためには。

もっと軽くライトに更新できればなあと思うのですが、遅筆でなかなか更新できていません。今日は、くらげさんの『聴覚障害者の自信の無さは自分の立ち位置や能力がわからないから!?ってお話』という記事を読んで「ほんまそれ!」って思ったので、その話をしようと思います。

聞こえないために、自然に情報が入らないということは、非常に深刻な問題です。聞こえる人は特に心の準備をしなくても自然に情報が入ってくるのですが、聞こえない人は「よーし、聞くぞ!」といちいち戦闘態勢に入らないと「聞く」という動作ができません。世の中には私たちが知らない音や言葉があふれているのでしょう。

「聞く」という動作そのものも大変です。日本語を聞き取るときの負荷は、瞬間英作文を日本語でやるのと似た感じです。中学レベルの簡単な英文でもすらすらと言えずに意外と頭を使いますよね。その状態が補聴器をつけている間、要は、会社で仕事をしている間ずっと続くのです。

仕事上でのコミュニケーションは、文脈があるので、事前に辞書をセットすることで正解率が上がります。問題は何気ないちょっとした会話の理解です。文脈がないので自然に聞いて理解するということはとても難しいです。たとえば、仕事をしていて誰かが注意されていたとして、その内容を知ることはできません。なので周りの状況を把握しづらいです。今の職場に入って最初の頃は周りの様子がわからなくて、しんどさを感じました。

しかし、周りの人と仕事をスムーズに進める上では、文脈のない会話を避けて通ることはできません。仕事をしている最中に聞こえないとなると、情報収集をするチャンスはランチタイムとかでの雑談です。

私の職場の場合、基本的に部署みんなでランチを食べに行くことになっていて、任意参加なので毎回参加しないという人もいますから、行かないという選択肢も許容されています。どうせよく分からないのだから行かなくてもいいのですが、少しでも情報をキャッチするために頑張って一緒に食事をとるようにしてます。

ランチタイムで情報収集をしていると昼休みなのにろくに休めずむしろ疲れるのですが、仕事以外の場で話す機会を持っておくと、普段一緒に仕事をしない人に何かお願いするときも、互いに心理的なハードルが下がるので仕事が進めやすくなる気がします。

あとは、見えづらいために、向こうから来る人が誰だか分からず、時には上司をスルーしてしまうことすらあって、ひょっとしたら相手は自分が無視されたと思うこともあるかもしれないということが気になっていました。その対策は実はシンプルで、朝会社についたとき、帰るときに、きちんとあいさつするということでした。

今の職場は、黙っていれば仕事が来るというようなことはあまりなくて(黙ってるとどうしても人が必要な仕事しか来ない)、自分で仕事を作って「これやりたいんですけど」とアピールしないといけないのですが、少し声の音量を上げたら、仕事やそれ以外の場で周りの方から声を掛けられる機会が増えましたし、いろんな仕事が回ってくるようになりました。自分の存在を周りにきちんと知らせる、ということもわりと大事なのかもしれません。

以上の二つをまとめれば、目や耳に障害を持っている人が職場で快適に過ごすためには、自分から情報をキャッチしに行くということと、取りに行くだけじゃなくて自分から相手に情報を提供する、という二つのアプローチが必要なんじゃないかということに最近気づきました。特にオチはありませんが、以上です。

相次ぐ麻疹感染のニュース。この機会に「SSPE」を知ろう。

新年度を迎えました。各地で麻疹の感染者が相次いでいます。

昨年夏に、関西国際空港での集団感染が発生し、あわせて33人の麻しん感染が確認されました(『関西空港内での麻しん(はしか)の集団感染事例について』、大阪府ホームページ)。そのうち27人は20代で、大人を中心に感染が拡大しました。報道によると、今年の3月末にも関空従業員の感染が確認されました(『関空島勤務の20代女性がはしか感染 大阪府など 注意呼びかけ』、産経新聞、4月7日)。

今年に入ってからは、山形県の自動車教習所での集団感染が話題になりました(『麻しん(はしか)患者の発生について』、山形県)。4月6日発表の第19報では54例確認されているとのことです。

風疹は胎児の生命に影響を及ぼす病気ですが、麻疹は風疹よりもさらにこわい病気です。この機会に「亜急性硬化性全脳炎」という病気を知ってください。SSPEといわれるこの病気は、小さな子どもが麻疹にかかって数年後に発症し、短期間のうちに寝たきりになってしまう病気です。「SSPEの悲惨さと青空の会の思い」という記事からメッセージを引用します:

SSPEは本当に悲惨な病気です。今まで元気に生活し、大切に大切に育ててきた我が子が、ある日突然発症し、数カ月で寝たきりになってしまうのです。目の前で見ている親の気持ちは言葉では言い表わすことなどできません。そして、患児の兄弟姉妹も、親ですらはかり知れない精神的負担を強いられます。このような、私達と同じ辛い思いをする家族がこれ以上出ることのないために、SSPE青空の会は、麻疹の恐ろしさ、SSPEの悲惨さを多くの人に知ってもらい、予防接種の大切さをこれからも訴え続けていきたいと考えています。麻疹の予防接種率が95%になればSSPEはなくなります。是非、医療、自治体なども、積極的に麻疹の予防接種率を上げる取り組みを進め、麻疹排除を推進していただきたいと思います。そして最後に、SSPEに罹ってしまった子供たちのために、早急なる治療の確立を切にお願いしたいと思います。

麻疹や風疹の予防にはMRワクチンの接種が最も有効です。今年度もMRワクチン接種の助成を継続している自治体があります。通常1万円以上するワクチンをお得に接種することができるのでぜひ助成を利用してください。

東京都
区市町村ごとの実施状況一覧(PDF)が提供されています。

神奈川県
横浜市、川崎市、相模原市、横須賀市、藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町以外の市町村にお住まいの方の風しん抗体検査は県が担当。予防接種の助成対象および金額は市町村ごとに異なります。

「風疹ゼロ」月間だけど…。

先週ブログを更新する時間がとれなかったので1週間遅れとなりましたが、2月4日は風疹の日でした。

前日には『「後悔したから知ってほしい」妊娠中に“風疹”母親のこと思い』というニュース報道もあり、風疹に関するツイートが増えました。もうすぐ風疹をなくすことができる、そんな時代が一歩先にあるという状況下での風疹大流行、CRS当事者や医療関係者の方々の「防ぐことができたのに」という悔しい思い、そして「二度と大流行を繰り返してはならない」という想いを多くの方に知っていただきたいと思っています。

そこで、具体的なアクションとして風疹ワクチン(MRワクチン)の接種を呼びかけたいところですが、ワクチンの供給不足の問題がいまだ解決していません。定期接種にも影響が出ています。最近になってやっと国が緊急調査を始めたとのことです(はしかワクチン不足懸念 国が接種状況を緊急調査, 1/31 神戸新聞)が、しばらくの間はこの状態が続くとみてよいでしょう。

このような状況下で三重県からは『麻しん(はしか)の集団発生について』ということで2月10日現在13人の罹患が確認されています。広島県からも『インドネシアから帰国した麻しん患者の発生について』の報告が出ました。麻疹は、基本再生産数(免疫のない集団で1人の患者が何人に移すかを表す)が16〜21で、風疹の7〜9やインフルエンザの2〜3など他の感染症と比べると感染力が強い感染症です。1人でも患者が発生すれば集団感染へと結びつく可能性があります。

風疹や麻疹の怖さを認識する機会は普段ほとんどありません。集団発生や大流行が起きたときになってから自分も予防接種をしなくてはと思う方がほとんどです。そのような時こそ、広く予防接種を呼びかけるチャンスなのですが、今の状況ではあまり強くプッシュできずに歯がゆい思いがします。それでも多くの方が話題としてくださり、CRSという病気の認知度が上がるということがありがたいです。とにかく、時計の針を戻さないでほしい。前へ、前へと進めてほしい。風疹によって命を落とす子どもがいなくなりますように。

風疹ゼロプロジェクト、始動。2月4日は「風疹の日」。

日本産婦人科医会を中心に風疹ゼロプロジェクトが始動しました。2月4日を「風疹の日」として啓発活動を進めていくとのことで、来週には早速、風疹の日が到来するようです。

プロジェクトの背景は、日本産婦人科医会のウェブに掲載されているPDF(第103回(H28.11.9)みなさん風疹を忘れていませんか? -『“風疹ゼロ”プロジェクト』のとりくみ-)をお読みいただくとよく理解できるかと思います。

以前から繰り返し指摘されている通り、女性(特に妊娠を希望する方)はもちろん、30~50代の男性をターゲットにした取り組みが必要です。働き盛りの世代の方は病院に行くのに抵抗があるという方が多いと思います。私自身働き始めてから病院に行くハードルがぐっと上がりました。会社帰りに気軽に行ける、できれば就業時間中にサクッと予防接種を受けられるような仕組みを作るべきだと思います。注射が好きな人はいません。健康なのに注射などする必要があるのか、できればやりたくないというのは当然のことで、お金と時間のコストを理由にして予定を先延ばしにし続けてしまいがちです。キャンペーンを長くダラダラとやっても忘れられてしまうので、ハードルをぐっと下げた上で、集中的な啓発を行うことが必要不可欠です。

対策として最も効果があるのは予防接種を受けやすい仕組み作りだと思いますが、先天性風疹症候群という疾患があって、実際に困っている人がいるということがまず前提なので、このウェブサイトを維持するという形で様々な啓発キャンペーンに協力できたらなと思います。

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