補聴器

補聴器の種類補聴器は簡単に言えば音を増幅する装置です。音を増幅する回路にはアナログとデジタルの2種類があり、アナログ補聴器は安価で雑音が混じって聞き取りづらく、デジタル補聴器は高価で雑音が少なく聞き取りやすいという特徴があります。

現在主流なのはデジタル補聴器です。性能が向上したため90dBを超える重度難聴の人でも会話や音楽を楽しめるようになりつつあります。小型化が進み手の指におさまるサイズの補聴器も登場しています。また以前に比べて色やデザインの選択肢が増え、ファッションとして補聴器をつけられるようになりました。

補聴器自体の形には箱形、耳掛け型、耳穴型の3種類があり、見た目や音を集めるマイクの位置の違いがあるので、それぞれのライフスタイルに合わせて選択します。箱形はボリューム調整がしやすいので主に乳幼児や高齢者が使います。耳掛け型は眼鏡と同じように補聴器を耳にかけるもので、耳穴型は補聴器そのものを耳介にはめ込むものです。

人工内耳

人工内耳を埋めこんだ耳の構造図平均聴力レベルが90dB以上あるいは補聴器を半年以上つけても効果が見られない場合には人工内耳が適応となります。手術が可能になるのは原則として1歳以上(体重8kg以上)からです。(詳細な条件は『小児人工内耳適応基準』に記載されています。)

人工内耳は補聴器(スピーチプロセッサ)から入った音を電気信号に変えて蝸牛の中に入れた電極により直接聴神経へと情報を伝える装置です。

蝸牛の中にワイヤーを挿入する必要があり全身麻酔下での手術が必要ですが、補聴器よりも人工内耳のほうが良い聴力を得られ言語訓練の効果が比較的早期に出ることから近年は人工内耳を選択するケースが増えています。

人工内耳に対する主な批判として「自己決定ができない時期に人工内耳を挿入するのは子どもから選択肢を使う選択を奪う行為ではないか」というものがあげられます。大きくなったあとで人工内耳を挿入することも不可能ではありませんが、手術を受けることにメリットを感じるのであれば乳幼児期に手術を受けたほうが本人や家族の負担が少なく済むでしょう。