標準純音聴力検査について

聴力検査にはいろいろな種類がありますが、その中で最もポピュラーなのは「標準純音聴力検査」です。

標準純音聴力検査とは、オージオメータという機械を使っていろいろな周波数の音をきいてどのくらいの音量で聞こえたかを調べる検査です。

防音室という外部の音が入らない部屋に入って検査用のヘッドフォンを装着します。ヘッドフォンから検査音が出るので音が聞こえたらボタンを押します。

この検査は「聞こえた」というサインを出す必要があり、検査を受ける人が協力が不可欠なので、検査がうまくできない乳幼児期の子供に対しては他覚的聴力検査(ABRなど)を併用することが多いです。

3歳くらいから子供が飽きないようにボタンを押すと電車が走ったりする仕掛けのある検査機器(遊戯 聴力検査)などで少しずつ検査に慣らしていきます。4歳前後で大人と同じように検査ができるようになっていきます。

また主観的な検査なので体調によって結果が変動します。風邪で鼻が詰まっているときや寝不足で集中力がないときは、体調の良いときに比べて5~10dB程度悪くなります。一回だけでなく何度か検査をして一時的な聴力低下がないかどうか判断する必要があります。

オージオグラムの読み方

聴力検査の結果は「オージオグラム」というグラフで表されます。

聴力検査結果例 (感音性難聴、右全聾、左82.5[dB] )

横軸は、周波数(ヘルツ、Hz)です。低い音から順に、125Hz, 250Hz, 500Hz, 1000Hz ,2000Hz ,4000Hz , 8000Hzです。

縦軸は、聴力レベル(デシベル、dB)です。0デシベルを基準にして値が大きくなるほど音が大きくなっていきます。このグラフでは値が小さい方を上にしていますが、上下逆になっているグラフもあります。

気導聴力は、右側は『○』記号を用い値を実線で結びます。また、左側は『×』記号を用い、破線で結びます。また、骨導聴力(噛む音や歯ぎしりなど頭蓋骨から伝わる音)は、右側は『[』記号、左側は『]』記号を用います。

両方ともオージオメーターの測定可能値を超えるとき(スケールアウト)は、右側は左に、左側は右に、矢印をつけます。

平均聴力レベルの算出

算出方法には、三分法、四分法、六分法があります。四分法の場合、会話に使う周波数である500Hz ,1000Hz ,2000Hzの純音に対する聴力レベル値をそれぞれa, b, cとおいて、計算式『(a+2b+c)/4』を使って値を求めます。

四分法による平均聴力レベルの算出

a, b, cのどれかが測定不能であった場合は、測定可能な最大値に5を加算して計算し、計算結果の値に「以上」をつけます。

最大値は検査機器によって、100~140[dB]と幅がありますが、身体障害者福祉法による基準では100[dB]を最大値としています。